院長の曽束です。
5月の保険診療スタート以来、「まぶたが重い」「ものが見づらい」といった眼瞼下垂(がんけんかすい)に関するご相談を少しずついただくようになりました。
診察室で特によくご質問いただくのが、 「私のまぶたは、保険で治せますか?それとも自費になりますか?」 という点です。
実はこの「保険か、自費か」という判断には、私個人の考えではなく、明確なルール(コンセンサス)があります。
「境界線」
結論から申し上げますと、その基準は「生活に支障が出るような、機能的な問題があるかどうか」に尽きます。
- 【保険診療になるケース(機能の改善)】
まぶたが垂れ下がって視界が狭くなり、日常生活で見えにくさを感じている。おでこの力で目を開けようとするため、慢性的な頭痛や肩こり、目の疲れが生じている。このような「病気としての症状」を治すことが目的であれば、日本全国どこでも保険診療の対象となります。 - 【自費診療になるケース(美しさの追求)】
一方で、「目の開きや視界には全く問題ないけれど、二重の幅を広げたい」「より自分好みの理想のデザインに整えたい」といった、「見た目のさらなる向上」が主目的である場合は、全国共通で自費診療(美容外科)の扱いとなります。- 補足:医療の多様な選択肢について
医学的な症状としては保険適用の範囲内であっても、例えば非常に高い技術や人気を持つ医師を指名される場合や、自由度の高い特別なデザインを希望される場合など、あえて「自費診療」という枠組みで手術を行っているクリニックも世の中には存在します。
自由診療には、保険の制約に縛られず、医師と患者さんが納得いくまで時間をかけて理想を追求できるという良さがあります。決してそれが「悪い」ということではなく、あくまで患者さんがご自身の価値観に合わせて選ばれる、医療の選択肢の一つだと考えています。
- 補足:医療の多様な選択肢について
当院の診療スタンスと現在のご予約状況
その中で、当院のスタンスは明確です。 まずは「保険診療の基準」という公的なルールに則り、病気や不自由で困っている方を適切にサポートすることを第一に考えています。
実は現在、当院で眼瞼下垂の手術(挙筋前転術など)のご予約をいただいている方は数名いらっしゃいますが、そのすべてが「保険診療」でのご予約です。現時点で自費での手術をご予約されている方はいらっしゃいません。
ですので、「美容外科に行くのは少し気後れする」「高い手術を勧められるのでは?」といった心配をなさらずに、まずは「今の不自由を解消する場所」として、安心してお越しください。
どちらの診療でも、大切にしていること
たしかに保険診療の第一目標は「機能の回復」ですが、だからといって「見た目はどうでもいい」とは、私は決して考えません。
まぶたの組織は非常に繊細です。どのような手術であっても、組織を優しく扱い、傷跡が目立たずその人のお顔に馴染む「自然な仕上がり」をめざして、一つひとつ丁寧に縫い合わせること。それは、保険であっても自費であっても変わらない、形成外科医としての基本的なスタンスだと考えています。
ご自身で判断せず、まずはご相談ください
「自分のまぶたは保険の基準に当てはまるのかな?」と迷われたら、まずはそのままの状態でご相談にいらしてください。
専門医の視点でしっかりと診察させていただき、適切な基準に照らし合わせて、患者様にとって最適な道筋をご提案いたします。
費用の目安(自己負担額)について
当院で行う眼瞼下垂手術(挙筋前転術等)の標準的な費用は以下の通りです。
- 保険診療(3割負担の場合): 両目で約45,000円〜50,000円程度
- 自費診療(全額自己負担): 550,000円(税込):術式や症状により前後する場合があります。
🔽 当院の眼瞼下垂(保険診療・自費診療)について、さらに詳しい治療内容や費用はこちらをご覧ください。
※眼瞼下垂の手術には、術後の腫れ、内出血、一時的な違和感、左右差が生じるなどのリスク・副作用があります。詳細はこちらにてご確認ください。









Google map
